:この記事では2022年3月31日に発売を開始したアクションRPG「Weird West」のゲームシステムなどを解説していきます。
購入を検討している方は参考にしてみてください。
Weird Westで5人の「主人公」の人生を追体験しよう
Weird Westは魔術とアメリカ映画的な西部の世界が入り混じった「奇妙な西部」地方で暮らす
・賞金稼ぎ ジェーンベル
・ピッグマン クラレンスキグリー
・先住民族の戦士 川を越えるもの
・人狼 デシデリオリオス
・夢幻士 コンスタンスドリフトウッド
5人の主人公たちの人生を追体験する形で進行していく、アクションRPGです。
上から順に各主人公たちの「WeirdWest」での物語が進行していき、各主人公のシナリオ中での行い、例えば
・敵対勢力を物語の最後にどう扱ったか(命を奪ったかそれとも……)
・重要人物や町民の生死(場合によっては各主人公も含め)
・勢力図、人間関係(恨みを買ったか、敵対したか)
が次の主人公にも引き継がれていく流れになっています。
本作の舞台となるWeirWest地方は物語のスタートと同時に
・主要人物の名称
・各主人公のストーリーにかかわる町、施設の名称と場所
以外は完全にランダムで精製されます。つまり、登場するNPC一人一人の名前や顔は旅ごとに異なるのです。ゲームを開くたびに(正確には新しいセーブデータでゲームを始めるたび)そこには新たな物語が広がり、奇妙な西部で暮らす主人公たちの人生を疑似的に追体験できるようになっています。
悪人になるもよし、善人になるもよし、WeirdWestを旅しよう
本作ではメインシナリオの大まかな達成目的以外に関してはすべてプレイヤーの思うままに進めることができます。
行く先々で人助けをしたり、ならず者たちを保安官に引き渡したり。盗んだり奪ったりせず、町に金を落とす。聖人君子な振る舞いをしていれば、西部での名声が高まり「英雄」となれるかもしれません。
とにかく争いを避け、逃げ回り続けるのもありです。後述しますがWeirdWestにはレベリングの概念がないため、平和主義者でも物語を進めることも可能です。
もちろん、銃やナイフを得物に、荒野を暴れまわるのもいいでしょう。容赦なく悪人どもを撃ち殺すハードボイルドな物語にするもよし、各町々で盗みを働き、無垢の民を殺し、悪名を高めることだってできます。
しかし、西部での主人公たちの行動にはすべて結果が伴います。盗みを働いたりして悪名が高まれば、おたずねものとなり、各町々の保安官があなたがあやつる主人公を追いかけまわすでしょう。ギャングやならず者たちの仲間を殺し、恨みをかえば、旅の先々で命を狙われます。
「奇妙な西部」の世界では何をするのもすべてプレイヤー自身にゆだねられています。基本的にストーリーラインに善悪は関わらず、結末にも大きな影響は与えません。自由にWeirdWestの世界を旅してみましょう。
WeridWestは疑似オープンワールド
そんなWeirdWestの世界は疑似オープンワールド的な形で表現されています。つまり、2Dのマップの各地に以下の施設が点在しており
・町:宿泊施設や保安官事務所がある。アイテム補給ができるほか、用心棒を雇うこともできる。町によっては武器強化ができる「鍛冶工」がいる場合もあるタイミングによっては町人からの困りごとの解決を依頼(サイドミッション)されることもある
・鉱山:銅鉱山、銀鉱山、金鉱山がある。内部でアイテム「つるはし」を使うことで、武器強化に必要なアイテム「〇(鉱物の種類)塊」が手に入る。
・各勢力の拠点:WeirdWest各地には大きく分けると三つの勢力(人間たち・ピッグマン・人狼を信奉する浄土教会・予言者である夢幻士たち)その拠点が各地にある。拠点によっては、魅力的なアイテムが手に入る場合も。ただし、シナリオや進行度によっては敵対することもある。
・謎の場所:敵を倒すことでランダムで手に入る「宝の地図」を使うと地図上に表示される。アビリティ習得アイテム「ニンプの骨」パーク習得アイテム「黄金のスペードのエース」など貴重なアイテムが地面などに埋まっている。シャベルで掘り起こすことで入手可能。ただし、「ケイブテラー」など強敵がプレイヤーを待ち受けている場合もある。
・敵の拠点:赤いアイコンで表示される。中にいる人物、モンスターたちは基本的に主人公に襲い掛かってくる。賞金首の依頼を受けると、賞金首がいる場合も。
これら施設を徒歩、あるいは馬を使って自由に行き来することができます。ただし、そのほかのオープワールドゲームにあるような「ファストトラベル」要素はWeird Westにはありません。
Weird Westの移動には時間の概念がある
移動には時間の概念があり、距離と移動方法(徒歩か馬に乗るか)通過する場所によって「到達時間」が異なります。場所によってはたどり着くまでに2日以上かかったりすることも。
基本的に各主人公の旅にいくら時間がかかろうが、結末に変化はありません。
ただし、一部サイドミッションや各地に潜む賞金首を探すミッションに関して時間制限があります。特に賞金首の一部は一度見逃すと復活しなくなるので注意が必要です。
序盤で馬を購入できると便利
また、移動の際には「コヨーテ」「熊」などの危険な野生動物や「レイス」「セイレーン」「マインクローラー」などの化け物、ギャング集団、恨みをかった人間たちが襲い掛かってくる場合があります。
基本的には敵の視線をかいくぐりマップ端まで行くか後述するように「馬」に乗って逃げるか、敵をせん滅することで危機を脱することが可能です。
本作では後の難易度に関して説明する箇所にて詳述しますが、武器や回復アイテムの入手経路が限られており、補給が困難です。のべつ幕なしに敵と戦っていると早晩弾薬や回復アイテムが底を尽き困ることも。
逃げるか戦うかにもプレイヤーの戦略が求められます。
ちなみに、移動方法は2種類あると説明しましたが、基本的には馬を活用した方が圧倒的に便利です。馬を活用した場合は
・速度が速い(具体的な徒歩との比較は検証中です)
・沼地山地などの過酷な場所でも移動速度が落ちない
・戦闘からすぐに逃げられる(馬の横で決定ボタンを長押しするとすぐに戦場から離れられる)
・追加のインベントリが手に入る
といいことづくめです。250ドルから280ドル前後(難易度ストーリー、ノーマルの場合)と入手に必要な金額は高いのですが、早い段階で入手しておくと各主人公のシナリオを有利に進めることができるでしょう。
移動中には様々なイベントが起こる
また、移動中は単に時間が経過したり、戦闘が発生するだけでなく、様々なイベントがおこることもあります。
大まかなイベントは下記の通りです。
・敵とのエンカウント:コヨーテ、クマなどの野生動物、クリーチャー、ギャング集団、追剥
・商人:流しの商人から物資を購入できる。まれにニンプの骨などレアアイテムも
・隠された地帯の発見(坂の上の恐怖):宝が眠っている場所が見つかる場合がある、ただし強敵ケイブテラーが登場
・魔術士ヒーザンとの遭遇(交差路の魔術師):重要人物の一人魔術師ヒーザンと遭遇します。ストーリーや進行度によって固有のイベントが発生するほか、会話をすることで「ニンプの骨」「黄金のスペードのエース」が貴重な品が手に入ることも
Weird WestはハクスラタイプのアクションRPG
さて、世界観と移動方法などについて説明してきました。ここからは具体的なゲームシステムを見ていきましょう。
端的に言うと、Weird Westはクォータービュー視点で展開されるハクスラアクションRPGです。大まかなシステムは元祖「ディアブロ」シリーズに近くなっています。移動速度や画面表現はまさに、といった感じです。
加えて、Falloutシリーズ的な要素も加わっています。つまり、銃がメインのアクション要素であり、ジャンプ、緊急回避などの操作もあるのです。加えて敵には視界の概念(メタルギアシリーズのようにマップ上では表示される)があり、敵の視覚外からの攻撃によってさまざまな効果・演出があるなどの要素も用意されているのです。
基本的な面はディアブロからの影響を感じさせつつも、よりアクション要素を進化させたゲームといえるでしょう。
Weird West 基本的なアクション操作
※以下ではゲームパッド(Dual Shock4)使用を前提とした操作方法を解説していきます。
Weird Westのアクションは以下の通りです。
□基本アクション
・移動 Rスティック
・視界移動 Lスティック Rトリガーで上空から見下ろす視点に
・しゃがむ Lスティック押し込み 歩く音が小さくなるほか、遮蔽物に隠れられる
・会話、オブジェクトを調べる ×ボタン
・キャンセル 〇ボタン
・イベントなどスキップ △ボタン
□攻撃関連
・近接攻撃 Lトリガーで武器を構える、同時にRトリガーで攻撃(武器によっては速度の概念あり)
・遠距離攻撃(重火器)Lトリガーで武器を構える、同時にRトリガーで発射、照準はRスティックで合わせる(武器種によって距離の概念あり ショットガン(短距離)ピストル(中距離)ライフル(長距離)また、照準を合わせているときは画面が固定される
・弓矢(長距離)基本操作は遠距離武器と同じ。 ただし、Rボタンを長押しすると、弓を絞り、威力があがる点、攻撃するときに音が出ない点が異なる
また、弓を引き絞っている際に、燃えている場所などに近づくと矢が火矢になる
加えて、敵にあたらかなった矢は回収可能
・投擲武器 基本操作は遠距離武器と同じ。 ただし、弧を描いて飛び、障害物があると跳ね返る。着弾位置に爆発範囲が示される。 武器種は(ダイナマイト 炸裂ダイナマイト 火炎瓶など)
・けり 敵に向かって△ 体制を崩すほか、若干のダメージ
・ステルスキル 敵に気づかれていない状態のまま背後に近づきRトリガー
・武器変更 Rボタンを押し、リングメニューを開き、Rスティックで選択
・リロード ×ボタン 武器の能力値によって若干速度の違いがあり
※そのほか要素
・敵に気が付かれていないときに遠距離攻撃:「不意打ち攻撃」表示が出てクリティカルになる。
・銃、爆発物は音が鳴るため、敵が密集しているところで使用すると、攻撃が当たった敵以外にも気づかれる
・特定のたる RTでつかみ、RTで投げる RBボタンで蹴る、攻撃して壊すことで効果が発動する
〇赤い樽 銃などで壊すと「爆発」周囲に大ダメージ
〇緑の薬品樽 壊すか投げると、中身が出て、毒のスリップダメージが入るぬかるみが出現
〇オイル樽 壊すか投げると中身のオイルが広がる。火炎瓶など投げると延焼する
・人狼化 デシデリオリオスのみ Rボタン二度押しで人狼に変身 移動速度上昇、Rトリガーで強力な近接攻撃
・死体を喰う クラレンスキグリー、人狼化中のデシデリオリオスのみ、死体の前で×ボタン長押しで、死体を喰らって大回復
□アビリティ使用
・武器アビリティ Lトリガーで武器を構えた状態でRボタンでリンクメニューが開く
各アビリティは△〇×□に割り当てができる
発動にはAP(アビリティポイント)が必要。アビリティポイントはマップ上で休息するか、時間経 過で回復する
・主人公固有アビリティ 武器を構えていない状態でRボタン、以下は武器アビリティと同様
□戦闘中のその他操作
・ジャンプ □ 段差近くで押すと、よじ登ることができる
・ローリング 〇 緊急回避要素、火がついているときは転がることで消えやすくなる
・逃走 敵に気が付かれていない状態でエリアの境界線まで来て×ボタン あるいは馬の傍で×ボタン長押し(自分のものでない馬にも使える)
基本的に遠距離武器が強い 照準には慣れが必要
ここまで基本的な操作について紹介してきました。Weird Westの操作はアビリティ周りが若干まとまっていない印象を受けますが、おおむねシンプルなものとなっています。
ここで説明したように武器種は様々ありますが、西部劇の世界だけあって、基本的には「銃」など遠距離攻撃できる武器が強い印象です。
ただし、操作はFPSなどのシューターに近いものとなっており、敵をロックオンすることができず、自分で照準をとる必要があります。操作には若干慣れが必要でしょう。
本作では地図の形で表現された疑似オープンワールドの「奇妙な西部」世界を東奔西走しながら進める形でゲームが展開していきます。
Weird Westはアイテムでアビリティ、パークを解放できる
さて、アクションを見てきました。次にWeirdWestの肝ともいえる、アビリティ、パーク要素を見ていきましょう。
WeirdWestはRPGとうたっていますが、経験値、レベリングの概念はありません。アイテムを使用することで、アビリティやパークを解放し主人公たちを強化していくことになります。
アビリティは各主人公ごとに20個
まずはアビリティを見ていきましょう。アビリティは各主人公それぞれ19個用意されています。
内訳は下記の通りです。
・主人公オリジナル能力 4つ
・リボルバー 3つ
・ショットガン 3つ
・ライフル 3つ
・弓 3つ
・近接攻撃 3つ
となっています。解放には各地に落ちているほか、サイドミッションクリア、移動中の魔女ヒーザンとのイベントをクリアすることなどで手に入るアイテム「ニンプの骨」が必要です。
必要アビリティによって要求個数は1個また2個とことなります。主人公ごとに若干異なりますがすべてのアビリティを解放するには30~35個ほどのニンプの骨を集めることになります。
基本的に各主人公の固有アビリティが強力です。例えば人狼のデシデリオリオス上にいるだけで回復できる聖域を出現させるアビリティ、ピッグマンのクラレンスギルビーの移動と同時に足元に独沼を出現させるアビリティ、先住民、川を越えるもののクマの霊体を出現させるアビリティなどはかなり有効です。
これらの固有アビリティを優先的に覚えさせていくとよいでしょう。
プラスアルファで各シナリオ序盤で手に入りやすい武器種、たとえば
・ジェーンベル、リボルバー、
・クラレンスギルビー 近接攻撃
・川を越えるもの 弓矢
・デシデリオリオス ショットガン、ライフル
・コンスタンスドリフトウッド 近接攻撃 ライフル
といった武器種のアビリティを解放していくと、せっかくアビリティを解放したのに、武器がなかなか手に入らない、といったトラブルを防げます。
ちなみに、アビリティの強化はその主人公のメインシナリオをプレイしているときにしかできません。Weird Westの各主人公たちはクリア以後のシナリオで、傭兵(協力NPC)としてパーティを組むことができます。そのときの能力値はその主人公のシナリオをクリアした時点のものとなっています。
強い主人公たちとタッグを組みたいのであれば、できうる限り強化をしておくとよいでしょう。
基礎能力値を上げるパーク
Weird Westのもう一つの成長要素がパークです。こちらはアイテム「黄金のスペードのエース」を使用することで解放できます。
パークは全部で13個あり、各主人公固有のものだったアビリティに対して、パークは全主人公で共通、つまり次のシナリオに持ち越すことができるものとなっています。
パークは各分野ごとに3段階にレベル分けされており、黄金のスペードのエースの必要個数は
・レベル1 1個
・レベル2 3個
・レベル3 5個
各分野を最大レベルまで上げるため必要な数は9個、全部解放するためには117個必要になります。とはいえ、クリアするためにすべてを解放する必要はありません。
基本的には主人公の体力を上げるパーク(マックス150になる)、仲間となるNPCの体力を上げるパーク(最大80%HPが上昇)を優先的に開放していくと、生存率があがり、優位に進められるでしょう。
Weird Westは高難易度 ノーマル以上はかなり難しい ただし、難易度調整は随時できる
さて、基本的なシステムに続いて、難易度について、見ていきましょう。結論から言えば、高難易度です。前述したディアブロ、Falloutシリーズなどのハクスラの名作に並ぶ高難度となっています。
うかつに敵を刺激すればすぐハチの巣になり。誤って強敵に挑めば、まったく歯が立たず返り討ちにあうといったお馴染みのやりごたえです。
ただしシステムに習熟し、理詰めで考えなければいけないタイプ、例えば風来のシレンのように食料の概念があって、ライフ以外に空腹値を管理しなければならない要素があるといった方面での難しさではありません。
基本的にはアクション面に由来します。加えて、解決方法が全くないわけではなく、強敵でも忍び寄って背後から命を奪ったり、武器屋に忍び混んで窃盗で強力な武器を手に入れることもできるので、意外と「抜け道」が用意されており、自由に楽しむ余地が残されているゲームです。
ちなみに難易度調整は
・ストーリー
・ノーマル
・ハード
・ベリーハード
の4段階となっており、細かく見ると
・索敵能力、射速、など敵の能力値強化
・味方への誤射ダメージ(ストーリーはなし、ノーマル・ハードは軽減、ベリーハードは通常通り)
・回復アイテムの効果減衰
といった内容になっております。基本的に、ストーリーは余裕でクリアできてしまい物足りない難易度、通常プレイなら骨太のノーマル、やりこみでハードやベリーハードをプレイするといった感じの難易度設定となっています。
難易度はいつでもどこでも買えられる
ちなみに、Weird Westでは難易度はプレイ中「随意」に調整することができます。ニューゲームの際に決めた難易度で固定されるわけではないのです。
例えば硬派な戦闘は楽しみたいが、道中のストレスはなくしたいのであれば、戦う局面だけ「ハード」にし、それ以外の局面で「ストーリー」にする、といった遊び方もできます。
本当に自由度の高い作品といえるでしょう。
コメント