EMPTY SHELLデモ版 レビュー 日本が舞台! 北太平洋の孤島にある研究所で繰り広げられる、サバイバルホラーローグライクが最高!!!

ゲームレビュー

Steamにてデモ版が配信されていた、ローグライクアクション「EMPTY SHELL」デモ版クリアまで遊んだので感想をまとめておきます。

短評 モノクロ2D見下ろし画面で描かれる不気味な研究所、そして高難度のアクションから醸し出される恐ろし気な雰囲気は最高です。機械翻訳気味ではありますが日本語対応もしており、その点もグッド。10月16日に発売が開始されたら、遊びます!

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舞台は北太平洋に浮かぶ島にある「謎の」研究所

制作はCC ARTS。海外のインディースタジオのようです。Steamのリリース作品やSNSを見ると、本作が2作目。

CC ARTSがどこに拠点を置いているかは不明ですが、配給元はポーランドのワルシャワに拠点を置く、HyperStrange。もしかするとCC ARTSの拠点も北欧にあるのかもしれませんね。

EMPTY SHELLの舞台となるのは日本の北太平洋に浮かぶ孤島にある研究所です。1950年代初頭、何らかの研究をおこなう目的でこの研究所は作られました。しかし、研究所内で不測の事態が発生。職員たちと一切の連絡が取れなくなってしまいます。

すぐに現地に自衛隊とか派遣すればいいのに。と思ってしまいますが、そうはいきません……。実はこの研究所、表に情報が漏れてしまうと漏洩者に「無期懲役」が科されてしまうほど「ヤバイ」ものを扱っていたようです。

結果、現地職員を救出する部隊は派遣されず、30年が近くが経過。そして1980年代、ついにプレイヤーをはじめとした救助隊員たちが研究所に派遣されることになります。

支給されるのは担架や治療薬など救助用のアイテムではなく、「マシンガン」「ショットガン」「ライフル」など物騒なものばかり。そもそも30年も連絡ができないのに、職員たちは生きてるの? そもそも、そんなところに人間を派遣していいの? いろいろな思いが錯綜する中、哀れな救助隊員たちは、おぞましい「何か」がはびこる研究所に向かうことになるのでした。

見下ろし2D画面のローグライク

ということで、プレイヤーは謎の研究所に取り残された職員たちを救う救助隊のメンバーとなって、見下ろし2D画面で描かれる研究所の中を進んでいきます。

新規スタート時には使うキャラクターの名前・性別・身長体重など基本情報が表示されるという演出が挟まれます。結構細かいのですが、別に年齢が高かろうが、性別が女性だろうが基本性能は変わらないようです。でも、これがあると、生身の人間が危険な研究所に足を踏み入れるリアルさが生まれていいですよね。

スタート時にプレイヤーにはランダムにライフルなどの「重火器」やバールなどの「近接武器」が支給。つまり、これで研究所に潜む「何か」と戦え! というわけです。基本な操作は以下の通りです(DualSense使用時の表記になります)
・移動 Rスティック
・ダッシュ 〇ボタン(スタミナが切れるまで走れる)
・Lボタン 緊急回避
・Rスティック 照準を合わせる
・Rスティック+Rボタン 近接武器を使用
・Rスティック+Rトリガー 重火器を使用
・Lトリガー 装備したタレット、ドローンなどのガジェットを展開
画面自体は、いわゆる古き良き2D見下ろし型アクションゲームなのですが、意外とやることが多く操作は結構大変。ただ、これは良い意味で恐怖感を演出しているように思います。

プレイごとにランダム生成される研究所はに侵入し、化け物を排除しつつ、マップスタート時に表示された「目的」を達成し、さらに奥に進むことを目指す。これがゲーム全体の流れです。

押し寄せる化け物 リソース管理も大変な激ムズ しかしそれがいい

EMPTYSHELL、難易度イージーからノーマルまでプレイしましたが、とにかく難しいです。デモ版で遊べる序盤でも、かなりきっつい。化け物はわんさか押し寄せるし、堅い。だから倒すのが大変。しかも攻撃が痛いので調子に乗っているとすぐ死にます。

じゃあ逃げればいいかというと、そうもいかないんです。EMPTYSHELLの敵は一度こちらを発見すると、倒すまでどこまででも追いかけてきます。雑魚だろうと強敵だろうと全部同じ。嫌ですね。

だから、敵をしっかりと排除しなければ危険を回避できないわけです。しかも、資源が得られるアイテムボックスは数が限られている上に、ローグライクですから、どこから何が出てくるかは当然ランダム。敵を倒すことで手に入る現金を使って選んだアイテムを確定で入手できる「アップグレードポイント」もマップ内には何カ所か出現するのですが、こちらで得られるアイテムは有限です。そのため、リソース管理もとにかく大変で「いい武器手に入れたぜヒャッハー!」とぶっぱなしまくっているとすぐに弾薬が枯渇してしまいます。

本作で玉数なしに使えるのは「バール」や「包丁」など近接武器しかありません。これが、結構扱いづらい。主力として使うには力不足です。さらに例えば「ショットガン」であれば「12口径」といったように武器の種別に応じた弾を所有していないと使えない。にもかかわらず、プレイヤーのインベントリ8つしかありません。そのためインベントリ不足にも悩まされます。

敵はどんどん押し寄せてくるし、攻撃は辛いので遠距離から、極力重火器で遠距離から処理したい。しかし、弾はどんどんなくなる。手元にあるショットガンを使いたいが、弾数の残りがわずかだ。しかし、付近の箱からはショットガンの弾は得られない。どうする!?

といった感じでEMPTYSHELLでは難易度に関わらず、常に緊張感のあるプレイを強いられます。でEMPTY SHELLは理不尽な難易度かと言うと決してそんなことはありません。

例えばマップ内に点在しているアイテムボックスは「いらない」あるいはその時点では「必要でない、所有していない武器の弾薬」などの格納場所として使えるんです。ですから、敵を撃破した後に戻ってゆっくり装備を厳選したりもできるんですね。

また、ローグライクの妙と言いますか、死んでしまった前任プレイキャラの死体がマップ内に残ることがあり、持っていたアイテムやおカネを手に入れたりもできます。また、プレイ中に手に入れたおカネでシールドやタレットといった永久アップグレードを購入できるという、プレイ回数が増えれば有利になる要素もあり。

さらに、ローグライクなのでランダム生成ではあるのですが、マップ内のエリアや出現する敵の種別にはそれぞれ特性があるため、なんども死にながら、覚えていくことでより攻略が楽になっていく、そんな楽しさもあります。

いろいろ書きましたが、理不尽な難易度と言うよりは、死に覚えゲーの楽しさが、無駄なくまとまっている感じと言えるでしょうか。キャラがロストすると「いー!」となりますが、気づけばまたコントローラーを握らされてしまいます。

シナリオ面では、テキスト収集要素が魅力 しかし、日本語はいまいち

そして肝心のシナリオ面ですが、こちらは、マップにランダムで落ちているテキストを拾うことで徐々に明らかになっていく仕様。いわゆるバイオの「かゆうま」やソウルライクみたいなやつですね。

これも結構雰囲気がよいです。「何らかの事件」によって徐々に職員たちの間に恐怖が広まっていくさまがわかりとても楽しい。テキストを読んでから敵を見てみると「あ、そういうことか」という嫌な気付きもあったりしてたまらない。どうやら研究所の奥に進めば進むほど物語の根幹にかかわるテキストが手に入れるようになっているようです。この辺りは製品版をプレイして確認したいですね。

ということでシナリオの開示され方はローグライクと言うゲーム性と非常にマッチしていると思います。一方で日本語ローカライズのクオリティがいまいちです。遊ぶ分にはまったく問題ないのですが細かいところが気になってしまいます。簡単に言えば機械翻訳にネイティブスピーカーでない人が校正を入れたレベルです。

人称が統一されていなかったり、過度に硬すぎる表現が見られたり、恋人同士の会話なのに相手を「貴様」と呼んでいたり、人間の食事のことを「餌」と呼んだり、場面に不適格な表現が使用されている結果、いまいち意味がつかみづらいフレーバーテキストがかなりありました。

現時点ではテキストを通して、世界観に没入できるレベルではないと思います。この点は今後のアップデートで改善されることを期待したいですね。

以上EMPTYSHELLについて紹介してきました。個人的には結構楽しみな一作。発売は10月16日、発売したら早速遊んで、製品版の記事もまとめたいと思います。

その他のレビュー記事はこちらです。

筆者プレイ動画

以下筆者のデモ版プレイ動画です。ひとまずイージーで遊んでいます。

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