この記事では2022年4月9日にデモ版が配信された、2D高難度アクションゲーム「九日Nine Sols」デモ版(日本語対応)の操作方法やゲームシステムなどを解説していくとともに、現時点でプレイ感などをまとめていきます。
端的に言えば世界観、アクションゲームとしての完成度が高く、2023年第二四半期に予定されている発売日が待ち遠しくなるタイトルです。
開発元のクラウドファンディングページはこちら
九日NineSols Detention 辺校シリーズを手掛ける RedCandleGamesの新作
九日NineSolsは2DホラーアドベンチャーゲームDetention返校シリーズなどを世に出した台湾のインディーデベロッパーRedCandleGamesが手掛ける新作です。
2021年3月にデモ版が配信され、期待を集めていた作品。予定されている2023年の第二四半期発売を前に、今回デモ版の配信となりました。
九日NineSolsストーリー (現時点)
九日NineSolsはこれまでRedCandleGamesが作ってきたホラー作品とは全く異なる(シナリオにホラー要素あり)、アクション要素を前面に出した作品となっています。
――以下ストーリー
主人公は新崑崙と呼ばれる世界にある桃花村で眠っていた謎の猫面の男「羿」。羿は自らを助けた村の子供「軒軒」とともにつつましい暮らしをしている。
家族を村の風習によって両親を失った少年「軒軒」の兄貴分として、慕われている「羿」には隠された秘密があった。
ある日、桃花村で、羿と因縁のある存在「太陽人」を信奉する祭りが開かれる。祭りの主役として選ばれた「軒軒」は両親と同じ大役を任され喜ぶが、実は祭りは主役となった村人を生贄にささげることを目的とした忌まわしいものだった。
祭りの日、選ばれた村人たちが神のもとへ送るという機械へと運ばれていく。祭囃子とともに機械に乗る村人、機械はそんな村人たちの首を刈り取り、命を奪っていく。
いよいよ「軒軒」の番となったとき「羿」が動き、謎の札を使い「機械」を破壊してしまう。あっけにとられる「軒軒」たちをしり目に「羿」は機械の下に現れたエレベーターのような装置を使い、謎の施設へと進んでいくのだった。
「羿」がたどり着いたのは「人体処理施設」という名前の物騒な施設だ。桃花村の文明とはかけ離れた超未来的な世界が広がる。背後ではどこからともなく現れ運ばれていく四肢をもがれ食肉のように加工された「人肉」が映る。
時折「羿」に端末のようなものを通して語りかけ、導く謎の存在。果たして「羿」は何者なのか、その目的とは。
といったのが、デモ版でわかっている範囲のストーリーです。
九日NineSolsタオパンクSF+Hollow Night系2Dソウルライク
デモ版を通して感じた内容や現時点でメディアSteamの紹介ページなどからわかっている点をまとめると、九日NineSolsは、道教などを土台にした、オカルト的な要素とSFがまじりあった開発陣が言うところの「タオパンク」的な世界観を持った作品です。
キャラクターはアニメ調で一見するとかわいげに描かれます。ですがストーリーの箇所で概説したように、内容はハード。かわいさと残虐的な雰囲気すらあるシナリオの共存は2018年に発売されたHollowNightをほうふつとさせるイメージです。虫を擬人化したようなキャラクターで死を描いた「HollowNight」と違いNineSolsは人体破壊描写もいとわない表現が散見されます。
ストーリーは現時点では何とも評価ができない状況ですが、不穏な雰囲気は個人的にはかなり好みです。ちなみに、九日NineSolsは日本語対応をしています。デモ版の範囲内ではおかしなところは一切感じませんでした。このままいけばローカライズもあまり不安はないでしょう。
九日NineSolsアクション ソウル系高難易度、パリィが楽しい
さて、九日NineSolsのアクション面を見ていきましょう。端的に言うと2Dソウルライク「Blasphemous」や「HollowNight」系列の死がすぐそばにある高難易度ゲームになっています。
デモ版で明らかになっている基本操作は下記のとおりです。(以下開発元推奨のゲームパッドでの操作です。※DualShock4を使用)
・移動 Rスティック
・攻撃 □ 三連撃できる(弱・弱・強)
・ジャンプ × 長押しで距離が延びる
・壁に捕まる ジャンプ後特定の壁(緑色のオブジェクトが付いた)につかまり、Rスティックで上下に移動できる
・回復 Dパッド上 (デモ版では3回の制限アリ)
・ガード Lボタン タイミングが合わないと若干ダメージを受ける
・パリィ 攻撃のタイミングに合わせてLボタン(剣戟以外に弓矢などもできる、成功すると後述する札を使った攻撃に必要なゲージがたまる)
・Rトリガー 緊急回避
・札攻撃 敵に向かってRボタンで貼り付け、そのままRボタンを長押しすると札が爆発し大ダメージ
・そのほか リゲイン 攻撃を受けたあと、ゲージが灰色になり、この間に攻撃をヒットさせると回復することができる。
といったものになっています。特にSekiroに影響を受けたと開発陣が語っているように、パリィがの重要度が高くなっています。
NineSolsの敵の攻撃は、隙がなく、加えて強烈。一方でプレイヤー側の通常攻撃威力はあまり高くありません。
パリィをうまく活用し、いかに札での爆破攻撃を決めていくかが勝敗を分ける印象です。ただし、パリィ自体は、ソウルシリーズのように「フレーム」を考えなくても、体感的にできるようになっている印象を抱きました。
間隔としては敵の攻撃に合わせて「1・2・Lボタン」といった感じでリズムで決めやすく、音ゲーのような操作感です。
現状ではデモ版の敵の攻撃はすべてパリィできるようなので、これをもって操作の印象を決めることができませんが、パリィをするのが楽しい作品となっています。ほかのシリーズだと、操作難度が高いため、面倒になってしまうこともあるのですが、九日NineSolsでは杞憂となりそう。
要所要所には篝火的な休憩スポットがあり、休憩すると、体力と回復薬の個数が回復。敵も復活。回復薬は個数制でおそらくアイテムにより上限が増えるなどそのほかの細かな要素はソウルライクなものとなっています。
九日NineSolsはアクションRPG的なゲームか
また、キャラの強化要素としてはアクションRPG的なシステムを採用しているようです。端的に言うと、敵を倒すと経験値がたまり、一定になるとレベルがあがります。
レベルが上がることで、スキル開放に必要なポイント「技能点」が1獲得でき、技能点を使用することでスキルを解放できるようになります(スキルによって必要技能点はことなる)。
スキルツリー(経絡路)を見ると、デモ版で明らかになっている範囲でみるとスキルは全部で30あるようです。うち22個がデモ版でも解放されています。
現時点でスキルの分野は
・札攻撃関連
・防御力アップ
・ガード関連
となっており、体力や回復薬の個数などはアイテム獲得など別の要素によって、強化できるようです。
九日NineSolsは高難易度も完成度は高く期待大です
また、総じて難易度は高めだと感じました。デモ版では最序盤の30分ほどだけがプレイできますが、その中でも10回は死んでいます。
とはいえ、デモ版の印象から言うと難易度は高いもののゲームバランスはよいと感じました。敵の攻撃力は高いものの、タイミングは覚えやすく、死んでいくたびに活路が見いだせるプレイ感です。
また、デモ版で強化があまりできない点は考慮するべきですが、敵の攻撃はボス・雑魚敵ともに苛烈です。攻略法が見いだせても緊張の糸を解けない、中だるみすることのないアクションが楽しめます。世界観も相まって完成度は高めだと感じました。
九日NineSolsデモ版は最序盤までと、デモ版ボスが楽しめる
さて、細かな概要を説明してきました。現在配信されているデモ版ではこんな九日NineSolsの最序盤のエリアと思しき「人体処理施設」の中ボス(おそらく)「赤虎剣校」までのストーリーがプレイできるほかデモ版クリア後に解放されるボス「英招」との闘いが楽しめます。
ボリューム的にはデモ版としてはかなり満足な内容となっています。特に英招との闘いが楽しい。加えて、英招攻略タイムを競うタイムアタックも用意されています。
世界のプレイヤーと競うのもありかも。※ただ、仕様なのかはわかりませんが、英招との闘いをはいじめると、倒すまでタイトル画面に戻れないようになっています。強制終了すればいいとはいえ、若干面倒かも。バグなら修正してほしいところです。
九日NineSolsは2023年の第二四半期発売を予定しています。開発元のRedCandleGamesは本作開発にあたって、本編ダウンロードコード+特典が得られるクラウドファンディングも行っているようです。本作をプレイしたい方は、支援してみるのもよいかもしれません。
そのほか当ブログインディーゲーム関連記事
以下は筆者のデモ版プレイ動画です
九日NineSolsデモ版 プレイ動画
コメント