2021年末に配信を開始された、「Vampire Survivors」。海外有名ストリーマーのプレイをきっかけに人気に火が付き、エルデンリングなど大人気AAAタイトルにも迫る勢いで売れているゲームです。(非公式にSteamの販売本数データを集めているSteamSpyによれば、約200万本から500万本売れているとのこと)
シンプルで操作にほとんど慣れが必要ない。射幸心をあおるようなシステム。過剰なまでのインフレ。そして、まったく世間に知られていなかったところから突如人気に火が付いた点。これらは2013年にブームを巻き起こしたゲーム「クッキークリッカー」を思い起こさせます。
そして、ブームに便乗してか、システムを模倣した「クリッカー系」と呼ばれる有象無象のゲームが誕生しました。
どうやらVampire Survivorsでも同様のことが起こり始めているようです。つまり、単なる悪質なコピー的作品から、システムをうまく模倣したものまで生まれ始めています。
この記事ではそんなVampire Survivos系ゲームをまとめて紹介します(登場タイトルは記事執筆5月8日時点、以降追記していきます)
萌えキャラでオリジナリティをだすも、なんだか怪しげBeautiful Mystic Survivors
2022年5月8日Steamにて、デモ版が配信開始されたのが、Beautiful Mystic Survivorsです。Beautifulとついているというべきか、萌え絵的な美少女キャラクターが主役のゲームとなっています。それ以外の点に関しては
・既定の時間を生き延びる
・武器種はランダム 特定の組み合わせで進化する
・インベントリは6個
・プレイで手に入るカネを使って永久アップデートができる
・経験値獲得アイテムの色が青・緑・赤
とありとあらゆるところがVampireSurvivorsのまんまです。工夫もへったくれもありません。乗っかろうとしている感が見え見えです。ただ、2D画面のVampire Survivorsとことなり、疑似3D的な画面になっており、若干金がかかっていそうな雰囲気。
ただし、本ブログでは詳述しませんが、同日体験版が配信開始した、アダルトゲームミーツVampire Survivors的なタイトルSexy Mystic Survivorsとほとんど同じ素材を使っているようで、なんだか香ばしい。
この、ブーム初期にしかない、カオスな感じがいいですね。
宇宙船を改造して戦えZion Survivors
Steamで配信
中国語圏のインディーデベロッパーが開発したと思しきタイトル。宇宙船を改造し、押し寄せる敵を退けるのが目的です。
画面構成やレベルアップシステム、インフレしていく点などはVampire Survivorsを意識させますが、敵が積極的にプレイヤー機に攻撃してくる点など、工夫が見られます。
Beautiful Mystic Survivors的ながめつさがあまり感じられないのは好印象。
ただ、おそらく完全に個人で制作しているようで、開発元として表示される名前Xenon Lu氏の名前で調べても、パブリッシャーとして表示されるWELOVEBOTで調べてもSNSのアカウントはおろかホームページも出てきません。
学生開発者が作った SpellCast
こちらもSteamで配信中。
学生開発者のLanceGame氏が作ったSpellCastです。
画面はより、ローポリでかわいらしいドット絵で描かれています。また、レベリング要素があったVampireSuvivorsと異なり、ライフ制で進んでいく模様。いろいろなところ、なんというか優しくなっています。
ちなみに、なぜLanceGame氏が学生かとわかったかというと、本作がアーリーアクセス版である理由について、
「–I am an 18-year-old student, I have difficulty in testing every part of my game in the remaining limited time from my lessons– 」
筆者意訳:私は18歳の学生で、細かいところまでしっかりとテストする時間を設けることができませんでした。
といったことを述べていたからです。
Lance氏、まったく読みぐらいしか英語がわからないレベルの筆者が見ても英語がたどたどしい部分があり、英語圏の方ではない模様。
いろいろとほほえましい。
敵を倒す爽快感を追求!? Brotato
5月3日にSteamでデモ版が配信されたBrotato。
スーパーミートボーイ的なかわいいキャラクターが押し寄せるゾンビを銃火器でひたすら倒していくというゲーム性のよう。
一定時間内を生き延びるVampireSurvivorsとことなり、ウェーブ方式となっています。
そのほかゲーム性も細かな要素を廃したシンプルなものになっており、インフレした弾幕攻撃でこちらもインフレしたわらわら押し寄せる膨大な数の敵をひたすらつぶしていく、その快感に振り切った、という印象をうけます。
名前からして……。しかしオリジナリティはある Vampire and Demon Survivors
2022年3月にGoogleプレイストアで配信を開始した、こちらのタイトル。名前からして、まんまです。キャラをゲーム内通貨で解放する点やどんどん敵がインフレしていく点など、あらゆるところにVampire Survivors感があるタイトルです。
ただし、敵が攻撃してくる、オートエイムではなく手動で攻撃しなければいけないなど独自の要素もあります。
評価が3と芳しくないのがきになるところ。
これはあまりに、Doraconian Survivors
もう一つGooglePlayストアから。
インディーデベロッパーWinterdreamsのDoraconian Survivorsです。Winterdreamsでは、Doraconianシリーズという2Dアクションゲームを2作手掛けており、どうやらこれは、そのスピンオフ的な位置づけ。
という文脈でみれば、違う作品といえるのかもしれませんが、正直なところ、いろいろなところがあまりにVampire Survivors……。
黒い「鷹」が武器として出てきたり、
オート操作だったり、
だったり、
これはどうなんでしょうか。筆者自身ゼロからものを作る立場ではないので、あまり変なことは言えませんが、丸パクりじゃねぇかなと。
とはいえ、そもそものVampire Survivorsが人気スマホアプリのMagic Survivalのシステムの多くのところを模倣した作品なので、難しいところがあるのですが……。
もはや隠す気もない Surviving Hunter
つぎに紹介するのが4月9日にGooglePlayで配信を開始した、Surviving Hunter。こちらはタイトル画面のデザイン、BGMこそ本家と異なるものにしていますが、各キャラクターのデザインから名前、ステージ、ステージで流れるBGM、ゲームシステム、UIなどなにからなにまで丸っと同じにしている作品です。
そもそも本家がアセットを利用しているものではあるのですが、それでもここまでやるとは。いわゆる海賊版的な作品です。商魂たくましいというかひどいというか。
さすがに、ここではリンクは紹介できないタイトルです。いち早く本家のPlayStore登場が待たれます。
以降、いろいろな意味で面白そうなタイトルが見つかり次第追記していきます。
コメント
Sexy Mystic Survivorsの体験版をインストールするとタイトルがBeautiful Mystic SurvivorsDemoとなっておりますw