Mindcellレビュー オリジナリティに欠けるサイバーパンクTPS

Mindcellゲームレビュー
Mindcellより

MindcellはNintendoeshopにて、2022年1月20日に配信が開始された、アクションアドベンチャーゲームです。海外のインディーデベロッパー「Venomized Art」が手掛けています。

キャンペーンクリア(5時間程度)までプレイしたので、感想をまとめておきます。結論から言うと、個人的には「微妙」の一言の作品でした。完成度は決して低くはありません。ですが、全体的にいまいち。肝となるTPSアクションは全体的にスピード感がなく、もっさりしています。正直なところ操作感はよくありません。難易度がそこまで高くないのが幸いしていますが、プレイしていてかなりイライラします。

グラフィックも4KやフルHDでも問題ない、美麗なものというわけではありません。もちろんインディーズ作品ですから、そういった対応は難しい。では、あるいはハードに合わせた工夫がみられるかというとそうでもない。決して作画崩壊しているようなグラフィックではないのですが、二世代前、PS2やPS3初期をほうふつとさせるものです。こちらも個人的には盛り上がりに欠ける印象を抱きました。

加えて、売りのサイバーパンクSFのストーリーは既存の名作の容を焼き増ししたような感が否めないものです。しかも、ネタバレになりますが、ゲームは「ここで終わるのか」と思ってしまうようなところで終わります。DLCがあるのか、完成版が新たに発売されるのか、続編がでるのか今後どのような展開があるのかはわかりませんが……。

600円という値段を考えるといささか割高感のあるゲームでした。残念。

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Mindcell概要

Mindcell

研究所で目を覚ますセス

Mindcellの主人公はモヒカン頭の男セス。目を覚ますと彼がいたのは、謎の研究所でした。一切の記憶を失ったセスに左腕に巻き付けた端末から、見覚えのない男「ブライアン」が語り掛けます。セスはそこで身に迫る危険、一刻も早く研究所を脱出しなければならないことを知るのでした。セスは研究所から脱出する道中、自身の身の上に起こった謎、研究所が狙うマインドセルの秘密を知ることになります。

Mindcellはシンプルなアクションアドベンチャー(TPS)

Mindcellはシンプルなアクションアドベンチャーです。研究所で目覚めたセスは、研究所から脱出するため、まずは己のこぶしを使って戦います(SwitchではZRで殴る、ZLでガード)。着の身着のままのセス、当初は武器等は何も持っていません。道中に落ちている義足やレンチなどの武器になりそうなアイテムを拾ったり、研究所の警備員が持っている警棒などの武器を奪い取り、立ちはだかる敵をぶちのめしましょう。

武器を拾って戦え

ゲームとしては、アドベンチャーというよりはTPSに近い操作感です。終盤以降は銃も登場、サブマシンガン、ショットガン、ライフルなどを打ちまくりながら敵を倒していきます。

Mindcellの気になる点

Mindcellの概要を書き進めてきました。正直なところ、これしか要素がありません。謎解きなどもなく、武器バリエーションもすくない。敵もボスが2体でてくる以外に特に代わり映えしません。舞台を彩るキャラクターたちも、少ない。さらにストーリーの都合で同じマップを複数攻略する必要があります。その結果、マップ、敵、挙動、5時間くらいひたすら似たような代わり映えのしないものを続けていくことになるのです。とにかく飽きる。

Mindcell

ボスの一人リーパー

Mindcellの動作はもっさりしている

また、Mindcellは冒頭で述べた通り、動作も全体的にもっさりしています。TPSの名作ということで言えば、4以降から6・リベレーションズまでのバイオハザードがありますが、バイオの動きのスピード感を1とするとMindcellの動きは0.3~5くらい。とにかくスピード感がなくゆったりしています。特に近接武器しかない冒頭は顕著です。

敵、セスの武器やこぶしの振りが遅い。また敵からの攻撃が来る直前、画面の流れが一瞬遅くなる演出が入りますのですが、これが輪をかけて、とろさに拍車をかけている。この演出が出たときガードボタン(SwitchではZL)入力すると敵の攻撃をはじくことができる、いわゆるパリィをすることできるのですが、全ての時間がゆっくりなので、ガードをで敵の攻撃をはじき、反撃するまでに体感で1秒くらいかかります。加えて、ゆっくりなのにガードボタン入力のタイミングはシビアで決まりづらい。とにかく操作性が悪いのです。

しかも、操作がゆったりなのにカメラの感度はかなり高く、Switchのジョイコンを回していると、簡単に180度後ろを向いてしまったり。酔いそうになってしまいます。

Mindcell

すぐぐるぐる回り、酔いそうになる

中盤以降はピストル、サブマシンガン、ショットガンなどおなじみの遠距離武器が使用できるようになります。弾のスピードはこれまでと打って変わって、いわゆる普通のシューターゲームと同程度です。ゲームのスピード感は一気に改善します。

一方で気になるのが、エイムのおかしさです。妙にリアルというか、こちらもとにかく操作性が悪い。まず、サブマシンガン。一発の威力は弱く、連発することが求められる武器なのですが、反動が大きく、2発3発と続けて撃っているとどんどん上に照準がそれていきます。やたらと動きの滑らかなジョイコンスティックと相まってとにかく最悪で、少し外れてしまえば10発20発も撃ち込まないと敵を倒せないという始末です。

次にショットガン、遠距離武器では最強の威力を持ちますが、そのほかのTPS・FPSのようなショットガン=散弾銃、としての効果は望めません。照準こそ他の武器に比べて広めに設定されているものの、真ん中に敵が来ないと当たりません。加えてかなりの近距離ではないと、ダメージが入らないなど使う場面が限られてしまいこちらも武器としてはとにかく使いにくい。Mindcellは総じて操作性が悪く、難易度やマップの敵の配置といったゲームとしての楽しさ以外でイライラしてしまうことが多い作品でした。

Mindcellストーリーも微妙

Mindcell、ゲームそのものはいまいちでも、ストーリーこそ、と期待したのですが、冒頭述べたように、よくあるSFもので、こちらも正直いまいちです。キーアイテムとなる四角い箱上の物体「マインドセル」は人間の頭脳をAI化して閉じ込め、人体に差し込むことで、マインドセルに入った人間の人格を上書きすることができるという代物です。これも良く見た感じ、しかもかなり古めかしい。チップに人格を埋め込むという設定の方がいくらか現代的です。

セスの身の上や黒幕の思惑がこのマインドセルを中心にして、交錯していくという流れでストーリーは進んでいくのですが、まあよく聞いたことのあるもの。サイバーパンクの起源とも言われるウィリアムギブスンの「ニューロマンサー」(1984年)から繰り返し使われてきているようなテーマです。最近で言えば「サイバーパンク2077」でも同じようなテーマが使われていました。同じものの焼き直しといってもそん色のない出来栄えです。オリジナル要素として、仲間キャラも登場するのですが、イベントシーンに登場するシーンのみで共闘することもできず……。

その上、完成していないのでは? という状況でゲームが終わってしまうのでとにかく悲しい。徒労感だけが募ります。

Mindcell まとめ

というわけで、個人的な評価としてはMindcellは600円も出して買うものではないかな、という印象を抱きました。これに600円出すのであれば、当ブログで紹介したDoguraiやセールの時割安になっている、過去の名作、その他お得なインディーズ作品をダウンロードした方がいいかも。そう思ってしまう一作でした。

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