Blasphemous(ブラスフェマス)レビュー 奇蹟の謎を解けるのか

ゲームレビュー

メトロイドヴァニア+ソウル系の2DアクションBlasphemous(ブラスフェマス)。2019年9月にPC版が発売、その後海外のSwitchPS4対応版が販売されて気になっていたが、いかんせん日本語は未対応で手が出なかった。この度、ついに据え置き機対応の日本語版が発売。ということで早速クリアまでプレイしてみた。(※本記事はDLC公開前のクリアまでのプレイを元にしております)

Blasphemous(ブラスフェマス)こんなゲームよ

開発はスペインに拠点を置くThe Game Kitchen。スペインらしいというか、キリスト教圏らしいというか、Blasphemous(ブラスフェマス)は絵画の中の世界を思わせるような美麗な2Dのグラフィックが特徴的だ。舞台となるのは神の起こした無慈悲な”奇蹟”による厄災に見舞われている、中世ヨーロッパを模した世界「クヴストディア」。

その地の果てに位置する「黙する慈愛修道院」で目覚めた悔悟者ことプレイヤーは「デオグラシアス」と名乗る男に導かれながら、危険に満ちたクヴストディアを東奔西走し”奇蹟の謎”を解いていくことになる。

目覚めるプレイヤー

ストーリーはソウル系。一本筋の通ったな内容があるというよりはプレイヤーに考える余地が残されている。クヴストディアに散らばる様々なレリックやアイテムを集め、そこに記載された難解な説明文によって、ブラスフェマスの物語の大枠である”奇蹟の謎”を読み解いていくことになる。これが正解といったものはゲームからは提供されることはない。

Blasphemousのプレイの内容自体はメトロイドと悪魔城ドラキュラを混ぜた俗にいうメトロイドヴァニア系の探索アクションゲームになっている。クヴストディアの各地にあるアイテムを取得すると様々なギミックが解放され、探索できる場所が増え、徐々に奇蹟の根源へと迫っていける、という仕組みだ。基本的なアクションは攻撃(上にも攻撃できる)、ダッシュ(緊急回避)、ジャンプと往年の2Dアクションと大差はない。唯一違うとすれば、敵の攻撃をジャストガードすることで、強力なカウンターを繰り出すことのできるパリィだろう。

道中で手に入る、魔法とソウルシリーズでいうところのソウルに当たる敵を倒すことによって手に入る”償いの涙”を集めることによって解放される、また、聖遺物と呼ばれる特殊アイテムを手に入れ、装備することで”二段ジャンプ””落下ダメージを受けない”といった、特殊能力を開放することができ、見えているけれど、ジャンプが届かない、落とし穴の下にもマップがあるが、落ちると落下ダメージ演出が入るため到達できない、といった初見では到達できない場所に行くことができる、というメトロイドヴァニア系おなじみの要素も用意されている。

レリックアイテム

全体のマップはその他メトロイドヴァニア作品と同様、シームレスにつながっている。ただし、ゲームの進行は探索しながら、細かな隠し要素を解き明かしていくあるというよりは一本道だ。メトロイドシリーズや悪魔城ドラキュラ月下の夜想曲などと比較すると、隠された要素はそこまで多くない。

プレイヤー側に許された自由度もそれほど高くはない。また、ストーリー上の細かな分岐は用意されているものの基本的には一本道だ。これは後述するが、ストーリを分岐させ真のエンディングを見つけるまでの道程が若干不親切な設計になっている。必要な要素に気が付きづらくなっているという部分もあるので注意が必要だ。

Blasphemousの魅力 世界観と適度な難易度がいい

Blasphemaousの魅力はその世界感に集約されているといっても過言ではない。まず目を引くのが美麗グラフィックだろう。2D、ドットでよくここまで再現したものだとほれぼれしてしまった。個人的には「山頂墓地」と呼ばれる序中盤に出てくる面が好み。滅びかけの世界、キリスト教的な建造物。どれも整っていて、思わずじっと見入ってしまう。

美しい世界

そして、美しさと反比例するかのように、醜悪な化け物たち、そして飛ぶ血潮と臓物。そういった演出に見合った高難易度であるところもBlasphemousのグッドポイントである。インタビューにて開発者のエンリケカベーサ氏が語ったところによれば、ソウル系、悪魔城ドラキュラに影響を受けたと語っている。まさしくそんな感じ。特に雰囲気はソウル感満載だ。

待ってましたと言わんばかりに絶妙にプレイヤーにとって嫌な場所に、血みどろで不気味なクリーチャーがプレイヤーを待ち構えている。序盤から強敵も多く、一筋縄ではいかない。序盤の難しさはソウルシリーズゆずりと言えるだろう。レトロアクションに慣れていないプレイヤーはもっと難しいと感じるかも。

プレイヤーの使用するアイテムもソウルシリーズに影響を受けたことがありありとわかるものだ。回復アイテムはためた胆汁を使う、胆汁フラスコ。血はBlashemousが掲げる、オリジナルなテーマ(ブラッドボーンもそうだが)だが、クヴストディアに散らばったからのビンを集めることで容量が増えるというところはソウルシリーズの回復アイテム、エスト瓶によく似ている。セーブポイントで祈りをささげる、というところも同シリーズでの篝火システムにに通じるところがある。主人公である悔恨者が台座の前で祈りをささげると体力が回復するが、道中倒した敵が復活するというシステムもそっくり。

ただ、Blasphemousなりのオリジナリティもしっかりある。ゲーム的にはソウル系のハクスラで敵の動きを覚えていくというよりも、基本的にはアクションゲームだ。RPGのようなレベリングの要素はなく、基本的に体力、またMPに当たる能力値の上限には限界があり、レベルを上げて物理で殴るといったプレイヤー救済要素はない。

基本的には道中のギミックや即死要素、プレイヤーの動きの限界、敵の攻撃や移動パターン、ボス戦の安全地帯はどこにあるかといった要素をを死にながら覚え、攻略していく。悪魔城シリーズやロックマンシリーズのような高難易度のレトロ系アクションゲームに通じるような硬派な難易度のになっている。

ゲームオーバー画面 プレイヤーは何度もこれを見ることになる

この辺りは好き嫌いが分かれるが好きな人にはたまらないものがあるだろう。筆者は大好き。ちなみに、そう書くとBlasphemousが理不尽な難易度かと思うかもしれないが、実際のところそこまで理不尽ではない。ボスの近くにはセーブポイントが用意されており、リスタートがやりやすくなっていたり、一部のボスを除くが基本的に敵のパターンがある程度把握しやすいようになっていたり、繰り返しプレイを続けていけばクリアができるように配慮はされている。

Blasphemous 悪い点バグが多いことと、投げやりなストーリー

おおむね素晴らしい出来のBlasphemousだが、悪い部分もある。一つはインディーゲームのサガか、バグが、それも理不尽なものが多い。死んだ後のリスタート場所の座標がぶれることもある。問題のない箇所であればいいのだが、落下地点に設定されてしまい悔恨者が復活するたびに死んでしまいリセットを余儀なくされることもあった。また、プレイヤーキャラである悔恨者に限らず、敵の挙動にもバグが発生したりもした。ボスが明後日の方向に行ったまま帰ってこず思いもかけぬ余裕の勝利ができるということもあった。またラスボスと戦っている最中、重要な場面でフリーズしてしまった時は思わず、プレイしていたSwitchを投げようかと思ってしまったくらいだ。この辺りは今後のアップロードに期待。

アップロードでどうにもならない部分としてはストーリーの難解さが挙げられるだろう。前述したとおり、レリックなど道中に置かれたアイテムを頼りに、Blasphemousの世界を読み解いていくのだが、正直なところ何をいっているかわからないことも多い。ソウル系を意識してのことだろうが、ファンによる考察を含めたトータルな世界観が構築されているソウル系と違い、後追いで内容が理解できることは現時点ではあまり期待できず、正直なところ、ブラスフェマスの世界観にどっぷりつかれるかといわれると難しい。

なかなか難しい

端的に言えば、ストーリーをどう解釈するのか、その作業のほとんどが、プレイヤー側にゆだねられてしまっているように感じた。一方で例えば、キリスト教的な単語に関する知識など世界観を構築しているものを理解する知識があればわかるのかといえばそうとも言いづらい。これもまた問題に感じた。この辺りはおそらく翻訳の問題もあるdろう。YoutubeなどではBlasphemous開発元のGame kitchin社のあるスペインやスペイン語圏の人たちが解説している動画も見られるので、気になる人は翻訳機能とかを使いながら見てみるといいかもしれない。

実際のところ単に世界観の考察に役立つか役立たないかだけならばいいのだが、いくつかの重要アイテムや謎解きにも関わってくるので厄介だ。

現状は英語圏でBlasphemousの攻略wikiができているので、そちらを見ながらプレイするのがおすすめ。重要な個所は機械翻訳でも問題がないはずだ。

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Blasphemous 微妙な点 お使い要素が非常に面倒

もう一つ、これは微妙だが少し気になった点だ。Blasphemousではお使い的な要素はほとんどは用意されていない。だが、一部重要な場面でシームレスにつながる広大なマップを右に左に右往左往しなくてはいけないことがある。これが非常に面倒くさい。一つは先ほども書いたように、説明が難解な点。序盤でとることの出来る補助アイテムの必要性が終盤になってわかり、後からとりに行くだとか、説明の存在に後になって気づくだとか、そんなことがしばしばあった。

もう一つは絶妙な配置の即死トラップ。これは悪魔城ドラキュラやカプコンの名アクションの影響を受けたものだろう。道中には針の山のような落ちると即死するトラップがたびたび設けられているのだが、実に性格の悪い配置なのだ。(いい意味でもあるが)

落下してからでないと存在が確認できない位置にトラップが配置されていたり、移動する床に乗りながら針の山地帯を進まなければいけなかったり、微妙な位置に遠距離攻撃をしてくる敵がいて、ジャンプの最中に攻撃があたり、針の山に真っ逆さま、なんて具合だ。

Blashemous

ここを

しくじるとこう

ゲームオーバー画面 プレイヤーは何度もこれを見ることになる

非常にいやらしい。これがステージクリア型の一本道のアクションだったらそれほど問題はない。だが、Blasphemousは2D探索ゲーム。各所を行ったり来たりしなくてはいけない。また、先ほども説明した一部のお使い要素では死亡してしまうと最初からやり直さなくてはいけない場合もある。その時に即死トラップの存在が非常にうっとうしくなる。ちょっと移動したいだけなのに、死亡してセーブポイントに戻される。1時間ほど続けたお使いが、一回の死亡でおじゃんになるといった具合だ。

本当にいらいらし、プレイしていて少し嫌に感じてしまった。もちろん、これはBlasphemousの妙味ともいえる部分ではある。どちらかというプレイヤーがなれるべき点で、改善は難しいのではないだろうか。

Blasphemous 総評 全体的にはうまくまとっている安い今のうちに買うのがよい

Blasphemous最後に悪い点ばかり綴ってきたが、総合的に見ると名作の良さはとらえつつ、2Dらしさをいかんなく発揮、かつオリジナルの要素もうまく盛り込んだ、よくまとまったゲームだったと思う。かなり完成度の高い作品だ。

価格もそれほど高くない。プレイ動画などをを見てビビッときた人は購入してみてもそんはないと思う。こんなゲームが1000円台で購入できるのだからいい時代である。

steam https://store.steampowered.com/app/774361/Blasphemous/

switch https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000023532

PSstore https://store.playstation.com/ja-jp/product/JP4875-CUSA17502_00-BLASPHEMOUS00000

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