ソフト基本情報
発売年 | 1993年 |
発売元 | データイースト |
定価 | 不明 (教えてください) |
人気TRPGシリーズのゲーム化作品
1. 概要
1993年
日本ではメタルマックスなど攻めた作品を発売していた、ゲーム会社データイーストさんから発売されたのが本作
「シャドウラン」です。
もともとはアメリカを中心に人気を博していたTRPGゲーム「シャドウラン」という
サイバーパンクな世界観とそんな舞台でドラゴンやオーク、エルフが共存するというファンタジーの要素を併せ持ったものが存在していました。
日本でもメガドライブでゲーム化されたりしていたわけですが、それが、本国アメリカでゲーム化されたのがこちらの作品になります。
メガドライブ版は若干日本にローカライズされたような感じですが、スーパーファミコン版は世界観はサイバーパンクそのもの、映画好きな方だと名SF映画、ブレードランナーとかを想像していただけるとよいかと、
ちなみにXbox360でも全く同名で同じ世界観のFPSゲームが出ました。個人的にまだこちらはやっていないのでやってみたいところ。
後述する世界観やゲームの難易度から、日本では知名度が高くなく、コアなファンに愛されているようなゲームなのですが、本国アメリカや、その他の英語圏の地域では、原作の知名度や完成された世界観、ゲームのおもしろさから非常に人気が高く
昨年スーパーファミコン25周年ということで、こぞって各国のSNESマニアブロガーやゲーム関連のウェブサイトがスーパーファミコンソフトベスト25と題うってランキングを作っていたわけですが、そんな中で、「聖剣伝説」「スーパーマリオ」「ファイナルファンタジー」「ロックマンX」「スーパーメトロイド」そんな名作たちに交じってこのソフトがランキングされていたりする、そんな名作ソフトの一つでもあるのです。
2.ストーリー
ストーリーはざっとこんな感じ
主人公は謎の男「ジェイク・アーミテイジ」
物語は冒頭彼が謎の男たちに襲撃、これまた謎の女性(妖狐)の魔術で命を助けられ死体置き場「モルグ」で目を覚ますところから始まります。
頭に銃撃を受けた影響からか、はたまた生死を(というより死んでから生き返った)さまよった影響からか自分のことすらも思い出せないジェイクはなぜか自らを襲ってくる男たちを退けながら、彼らの痕跡をたどり、自らが何者なのかそしてなぜ命を狙われているのか、その真実を突き止めるために動き出していきます。
その中で、自らが大きな陰謀の渦に飲まれていることを知るジェイク、果たして彼の運命やいかに!
ドン!!
続きは次週!みたいなストーリーです。
王道のRPG的なストーリーというよりはやはりサイバーパンクな世界観、登場人物はほとんどみんな訳あり、なんでもありなゲームであります。
優しさなんていっさいなし、窓から敵が撃ってくる
このゲームザッツ完成度の高い洋ゲーという感じで、プレイヤーに媚びるところは一切なく、のっけからプレイヤーは未知の世界に投げ出されます。
弱い主人公ジェイク
まず、のっけから、銃をぶっ放されて、命の危機に瀕していた主人公ジェイク
なぜ命を狙われているのかもわからない彼ですが、物語を進めていくにつれて、ある重大なぶつの運び屋だったことが明らかになります。
ただ、この物語「シャドウラン」の元なったゲーム「シャドウラン」キーパーソンとなるのは、
タイトルにもある、シャドウランナーという、闇の世界を生きる汚いことからきれいごとまで、金で解決する、私設用心棒のような人間たちです。
では果たしてジェイクは何者なのかというと、実はただの運びや、まったくシャドウランナーとは関係がありません。ゆえに弱いわけです。
しかも命を奪われたからなのか、前半はお金も武器、防具も持っていない始末、
あるイベントで命を失った友人から銃を、そして自らを襲いに来た刺客レザージャケットを奪い取りそれを中盤まで使うというような有様です(ちなみにレザージャケットは特に何の動線もなく、とうとつに落ちていますが、これを手に入れないと中盤まで防具なしでやらなくてはならないという、かなり難しいものであったりもします)
こんな有様のジェイクは敵を倒すことで得られるカルマ(レベルアップ性ではなく、このカルマを割り当て、能力を上げていきます)で成長するとともに
金の力で一癖も二癖もある、「シャドウランナー」たちを雇い、自らの謎に迫っていくわけであります。
シームレスすぎる、いきなり窓から撃ってくる
このゲーム自らの記憶をなくし、しかも命を狙われているというジェイクの危機的状況を見事に表すためか、
こった演出が多いです。その一つが戦闘です。
このゲームはすべてがシームレスにつながっていて、音楽は変わりこそすれ、街を歩いているといきなり敵から撃たれたり、する、ということが日常茶飯事だったり
アクション映画のように、ドアを開けたらいきなりハチの巣、なんてことがざらにあったりします。
この編も特に説明もなく自分で情報を集めたり、死んで覚えたりしなくてはなりません。
特に序盤から中盤にかけて出てくる「hitman」という敵キャラは実に厄介で、名前の通り、ビルの窓やごみ箱の中建物陰から攻撃を仕掛けてきます。
慣れてくると「お、ここにいたか」という感じでわかるようになってきたり、画面が切り替わった時の窓やごみ箱の変化でいるかいないかがわかったりするようになるのですが、実にわかりづらく、無抵抗のままやられ足りする始末、実に恐ろしいです。
誰も教えてくれない、とにかく足で稼ぐ稼ぐ
そして、こんな危機や物語に関する情報は特に何の説明もなく、唐突に訪れます。
自分の足で稼ぐしかないわけです。ですから、説明書もないまま、ゲームを買ったなんて人はシャドウランナーの存在をよくわからないままクリアしてしまうなんてこともあります。
死線を超えながら、行く道々、酒場、建物でいろいろな人に話を聞いたり、アイテムを集めたり
(ちなみにアイテムも宝箱のようなわかりやすいシステムではなく、唐突に落ちています)
とにかく自分でやるしかありません。
これを不親切というとそれまでなのですが、やはり、記憶をなくしたジェイクという人物を少ない容量の中表現する、ということを考えた場合には実にできている表現の仕方です。
ただ、この辺りを楽しめるか楽しめないかでこのゲームの評価が変わってくるかもしれません。
難易度が高いのが評価の分かれるところ
このゲーム面白いのですが、上述したように非常に難易度が高いです。
お役立ちアイテムなどもあるにはあるのですが、上述したように、すべてが自らの力で調べて発見していくようにできているので、場合によっては詰むことはしょっちゅうですし、
敵が強すぎて何もできないこともほとんど、本当に難しいゲームです。
ただ、乱暴な難しさかというとそういうこともなく、何というのでしょうか、細かな技が光るゲームではあります。
ウィザードリィとかにも似ているかな
世界観もちょっと評価が分かれるかも
もう一つは世界観です。ここも評価が分かれるところかもしれません。
ハードボイルド、サイバーパンク、ファンタジーというごった煮の世界観をSFCという容量の限りのあるハードで見事に表現しているゲームだと個人的には思うのですが、ただ、その一方で少々演出が過剰であったり、とうとつ、あるいはたんぱくな部分があるのも否めません。
RPGはストーリーも、という人には特にドラクエやFF系にどっぷりという人には少しお勧めできないかもというところではあります。
面白いんですけどね。
まとめ
今回はハードなサイバーパンクRPG、「シャドウラン」について紹介してきました。
シャドウランはこちらで購入できます。
まだSFCを持っていないという方はこちらの記事も参考にしてみてください。では
コメント