TOMOMI 良作国産インディーメトロイドヴァニア ハイテンションなストーリーが楽しめるならあり

TOMOMIゲームレビュー

今回は、3月25日発売されたメトロイドヴァニア型アクションゲーム「TOMOMI」(NUL2STUDIO)の感想をまとめておきます。(プレイ時間約3時間 1週クリア)

TOMOMIは制作者のぬるぬる氏がゲームシステム、キャラクターデザインからなどありとあらゆるところを一人で作り上げた国産インディーズアクションゲームです。

剣を主体としたアクションは爽快感があります。こじんまりとしながらも「悪魔城ドラキュラ」シリーズ「ロックマン」シリーズのような名作のオマージュを感じさせる、完成度の高いアクションにオリジナルなアクションを破綻なく詰め込んだ良作です。

レトロなアクションゲーム好きで嫌いな人はいないでしょう。

ただし、ストーリーやイラストに関しては、好みが分かれるかも。個人的には好きでしたが、ラブコメ漫画、アニメをほうふつとさせる、ハイテンションかつ、悪く言えば品のないギャグが嵐のようにおしよせます。人によってはしんどさを感じてしまうかもしれません。

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TOMOMI--ストーリー

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TOMOMI

右からリツコ、トモミ

新米ヒーローオペレーター「リツコ」に初の任務が下された。

悪の秘密結社アニマリアが謎の「新兵器」を開発した。このままでは世界がアニマリアに支配されてしまうかもしれない。定時までにこの兵器をヒーローとともに破壊するのが、リツコ初の任務だ。

リツコのもとにやってくる「トモミ」。彼女は刀を武器に戦う敏腕ヒーローである。

変態でなければ……。

隙を見てセクハラをしてくるトモミ。

TOMOMI

リツコを死地に送るのに秘密結社アニマリアより安い給料しか払わないヒーローオペレーター派遣業者。

リツコとトモミに襲い掛かるアニマリアの構成員と幹部たち。

あらゆる、障害を乗り越え、リツコは定時でおうちに帰れるのか。

……もとい、リツコとトモミは秘密結社アニマリアの手かから世界を救うことができるのか……。

というのが、大まかなストーリー。基本的に冒頭で説明したように、シリアスなゲームではなく、全体を通してコメディタッチな内容になっています。

TOMOMIアクション

TOMOMI

さて、TOMOMIのアクション面を見ていきましょう。

基本的にはTOMOMIを操作してアニマリアの野望を砕くシンプルなアクションRPGゲームとなっています。

ボタンおよびキーボード操作はタイトル画面で設定することができます。ゲームパッド利用の場合は事前に設定画面でボタンを割り当てておかないと使用できないので注意してください。

アクション操作

アクション操作は下記のとおりです。

・攻撃 3連撃、3回目に隙の大きい強攻撃が発生
・MP消費で手裏剣を投げる
・移動 移動キー二度押しでダッシュ
・ジャンプ
・足場の上で下キー 下に降りる
・(アイテム入手で)二段ジャンプ
・(アイテム入手で)ダッシュ
・(アイテム入手で)カエルジャンプ(ためて大ジャンプ)
・(イベントクリアで)犬に変身

これ以外にも敵を倒して手に入るお金を使うと道中にあるショップで買い物ができ、敵を倒すことにうよるライフ回復、刀のオプションがトモミの近くを浮遊し、自動で攻撃するなどのパッシブ効果が入手できます。

TOMOMI

道中ではこれらの能力を駆使しながら、敵を倒し、先述したアイテムによる特殊能力を身に着けることによって、探索範囲が広がっていくメトロイドヴァニア的な内容です。

基本的には過去の名作メトロイドヴァニアと同様のアクションですが、細かなところで本作オリジナルの要素を盛り込んでおり、そこが楽しい。

難しすぎず、優しすぎず適度な難易度

TOMOMIの難易度自体はそこまで高くありません。とはいえ、中だるみするようなものではなく、工夫が凝らされています。

敵の攻撃の威力こそ高いものの、即死技や避け方を覚えなければならない弾幕攻撃があるような死にゲー的なものではありません。

本作にはレベリング要素があり、レベルを上げることで基礎攻撃力や体力を上げることができるほか、道中にある「ライフアップ」「攻撃力アップ」アイテムを購入したり、探索をして手に入れることで、TOMOMIはどんどん強くなっていきます。

道中手に入れるアイテムも単純に隠れた壁を壊して、手に入れるものから、

ハッキングして檻を開けて手に入れるものまで様々。

そこまでボリュームは大くありませんが、ハッキングする際にはミニゲームが発生するのも芸が細かい。

こうして強化アイテムを集めてトモミを強くすればするほど、ばっさばっさと敵をなます切りにしていく爽快なトモミの剣戟アクションが楽しめます。

敵の強さとTOMOMIアクションの爽快感がちょうどよいバランスでまとまっており、優しめではありますが、緊張感の抜けないアクションが楽しめるようになっています。

TOMOMIとリツコを待ち受けるボス戦

道中では、トモミとリツコをボス(アニマリアの幹部や巨大メカ)が待ち受けます。ボスも少ないながらも、

敵の内部に入ってコアを破壊したり

ジェットパックで飛び回るところを攻撃したり

魔法で犬にされた状態で戦わなければならなかったり

とバリエーション豊か。

飽きないように工夫されています。一部序盤のボスに関しては、ごり押しできてしまったりもするのですが、そこはご愛敬。

TOMOMIの気になる点

以上、本作の魅力を見てきました。細かいところで筋なる点もあります。

一つは探索要素です。本作にはゲーム後、戻って探索することができません。

つまり、2週目を始めなくてはならないのです。探索要素のボリュームはそこまで多くなく、ゲームクリア付近ではだいたい90%くらい埋まっており、残り少しを埋めたい、という状況になります。

そこで、また最初からプレイを余儀なくされるのは少し面倒かなと。

2週目になると敵が強くなるし。

総論 完成度の高い良作 ただし、細かい点では気になるところも

以上まとめてきました。個人的にはいい意味でのインディーらしさを感じさせる良作だと感じます。800円くらいで買えるので、気になったら、ぜひ。

お昼ご飯を少しケチればかえちゃいますから。

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